初回購入特典「送料無料」キャンペーン実施中!

トリュフバター香る十三グルメと梅田の近代的スポットを巡る旅

Boulangerie & cafe. Be(大阪府)

ぱん結びStaff園子

パン屋さん旅行記

全国各地の名店ベーカリー探訪の旅の様子をお届けする「パン屋さん旅行記シリーズ」。
忙しい日常から少し離れて、街角に佇むベーカリーを訪ね歩いてみると、新しい発見がたくさん。

ぱん結びStaff園子です。
今回は西日本の中心的都市、十三・梅田エリアを訪れました。

ソースの香り漂う商店街に佇む人気グルメスポットから、大阪の絶景が楽しめる観光スポットまで、魅力的なスポットを紹介していきます!

庶民派浪速グルメの街、十三の名店へ

まずは、個性溢れる飲食店が軒を連ねる十三エリアにやってきました!
「十三」は「じゅうさん」と読みたくなるところですが、「じゅうそう」と読みます。
「十三駅」は阪急電鉄の「梅田駅」から2つめの駅で、京都・神戸・宝塚への分岐点でもあります。
駅の周辺にある商店街には、人情に厚い老舗が多く、地元密着の大阪らしい庶民の街として、安くて美味しいお店が並んでいるそうです。
値が張るお店の商売は厳しい!と言われている十三で、高級感のあるフレンチシェフ×パン職人のコラボカフェを展開している“あのお店”に取材してきました!

パンは料理だ!「Boulangerie & cafe. Be」

十三駅の西口を出て3分ほど歩くと、浪速のソウルフード「ねぎ焼き」、「いか焼き」のお店が並ぶ中、一際おしゃれなグリーンの建物が・・・
「Boulangerie & cafe. Be(以下、Be)」は、十三フレンドリー商店街を入ってすぐのところにありました!
午前10時、まだ商店街には人がまばらな時間帯にも関わらず、お店の前には自転車がずらり。レジにはお客様が続々と並んでいきます。
列を覗くとショーケースに並ぶ彩り豊かな料理パンが次々とトレイの上へ。
どうやら出社前にランチ用のパンを購入されているようです!
「パンは料理だ!」と明言しているBeだけにお客様もパンをお料理として召し上がっているのですね♪

さてさて、どんなパンが人気なのでしょうか。
ボリューム満点、人気の料理パンを教えていただきました!

▼ボリューム満点!人気の料理パン

写真左から「丸ごとくんせい玉子フランスon the ベーコン」、「いかたっぷりイカスミパン」、「海老のアメリケースカンパーニュ」。写真右は「チキンフォカッチャ」。

ドーンとのっている具材とソースは、フランス料理のシェフ福本氏が監修した本格フレンチ仕立てで、すべて自家製だそうです。
具材に合わせて作られたパンは、パンプロデュースで有名な藤石氏の監修で、毎日お店で焼いているそう。どれも食べ応えありそうですね!

フレンチコース料理の一品のようなパンたちは特別な日のお祝いや、美味しいワインを買った日にパンを買いに来るお客様もいらっしゃるとか。
Beのパンはお酒とも相性が良いと、お店にはクラフトビールやワインのメニューもあります!
クオリティの高い料理パンがお手頃価格で食べられるのは庶民派グルメの街、十三ならではですよね。
フォカッチャシリーズは特にボリューム感があり、20~30代の男性にも人気だそう。
2、3階のカフェスペースにはモーニングを楽しむビジネスマンの姿も。
Wi-Fiやコンセントもあって、美味しいパンとコーヒーで仕事もはかどりそうでした♪

それにしても、十三という庶民派浪速グルメの街で、フレンチ×パンのお店をオープンしたのはナゼ!?
このチャレンジの真相が気になり、オーナーに突撃してみました!
(写真左)オーナーの福士奈見さんは、カフェ以外にもホテルプロデュースや地域活性事業なども行っている敏腕社長さんです。
なぜ十三という立地で、高級なイメージのあるフレンチ×パンいうジャンルのお店をオープンしたのですか?

当時、運営を手掛けていた神戸六甲山のホテル「オテル・ド・摩耶」が閉館し、パンの機材やノウハウを活かした飲食業の展開を考えていたそう。
店舗を探していたところ十三に空き物件が見つかったと連絡が入り、そして。

“十三では安くないと厳しいと周囲からは言われたけど、「十三」で認められたら実力は「本物」になる、興味を持ったからには挑戦したい”と思ったそうです。

“やるからには普通のパンではつまらないと、リーガロイヤルホテルでフレンチ20年の経験を持つ福本シェフとコラボすることに。

「パンは料理だ」という考えを軸に、お皿に載せても輝けるパンを作りたいという想いから、自家製のソースや手の込んだ具材を掛け合わせ、目で見ても食べても美味しい一品を作り上げて今の形になったそう。
料理に合うようパンの配合も変えて、いろいろな食感が楽しめるよう工夫もされているのだとか。

オープン当初はやや苦戦したこともあったようですが、メディアでの露出や、第15回大阪あきないグランプリで受賞するなど実績を重ね、今では近隣だけでなく県外からもお客様が足を運ぶほどの人気店に。
店舗で一番人気の「黒トリュフの塩パン」はお土産にも人気で1日200~500個売れることもあると話してくれました。

黒トリュフバターの塩パンは、食欲をそそるトリュフの香り、程よい固さのパンからにじみ出るバターと塩感が絶妙。何度でも味わいたくなる逸品でした。

名物はみたらし団子!「喜八洲総本舗 本店」

商店街を散策していると、お醤油の甘い香りが。
駅前で行列を作っているのは、「喜八洲総本舗 本店」です!
こちらは「最高の材料を使い、手頃なお値段で手作りの味を甘党のお客様に!」をモットーに、酒饅頭をはじめ、みたらし団子やジャンボサイズのきんつばなど、およそ40種類以上の和菓子を取り揃えている老舗の名店です。

名物のみたらし団子と、酒饅頭をいただいてみました!
みたらし団子は、注文すると目の前で焼いてくれます。なんと焼き加減は指定できるんですよ♪
表面に香ばしく焦げ目がつくと、串の根本までたっぷりと自社特製のタレをくぐらせてくれます。
お焦げと昆布ダシの効いた甘塩っぱいタレのバランスが絶妙で美味しい!
お団子の形が円筒状と変わっているのは、炙った時に焦げ目がつきやすくて、タレの絡みをよくするためだそうです。モチモチ具合も抜群でした。
酒饅頭も、もちろんアツアツの蒸したて♪
二つに割ると甘~い酒麹の香りがふわっと広がり、中にはたっぷりこし餡が。
程よい柔らかさと優しい甘みが口の中に広がり癒されました。
今度来た時は手土産も購入したいなと思います♪

十三大橋を渡って梅田エリアへ

商店街から少し離れて淀川へ向かうと、「十三大橋」が見えてきました。
「十三大橋」は十三~中津を繋ぐ、日本では珍しい5連のタイドアーチ橋です。
お天気が良いので梅田エリアへは歩いて向かいますよ♪

橋の車道脇には比較的広い歩道があり、十三側から歩くと淀川を挟んで対岸にある梅田エリアにそびえ立つ高層ビル群の景色をゆっくり見ながら渡ることができましたよ。
近くの阪急電車鉄橋と並走しているので、3路線の電車が競い合うように走っていく姿を見ることもできました♪

浪速の凱旋門「梅田スカイビル」

十三大橋を渡って梅田方面へ進むと、浪速の凱旋門とも呼ばれている「梅田スカイビル」がお出迎え!

1993年に誕生した「梅田スカイビル」は、建築家・原広司氏が設計した地上40階建・高さ173mで、ビル2棟を上部で連結した世界初の連結超高層建築。
2008年にイギリスの日刊紙『タイムズ』で「世界の建築トップ20」に選出された日本を代表する建築物なのだそうですよ。
今から30年以上前に建てられたとは思えないほど近未来的な建物ですよね。
真下から見上げると、2棟のビルを繋ぐ「空中庭園展望台」は空に浮かんでいるような不思議な感じがします。
円の真ん中に見える2本の橋の正体も気になるので、さっそく上ってみます!

360度オープンエアの絶景が見られる!「空中庭園展望台」

地上からはエスカレーターで3階に上がり、景色の見えるガラス張りの空中エレベーターに乗り換え、一気に35階へ。
そして、35階から39階まではなんと空中エスカレーターで上がるんです!
左右はガラス張り!
下を見るとどきどきで、すでに空中を歩いている感覚です。
未来に吸い込まれていくような不思議なエスカレーターでした!

39階へ到着すると、「空中庭園展望台」へのチケット売り場が。
地上39階までは無料で上れるのですね!!十三に続いてお財布に優しい(笑)
どうやら屋内展望フロアの40 階と屋上が、「空中庭園展望台」と言われる有料エリアのようです。
でも!ここまで来たらフォトジェニックスポット満載の屋上に行きたいですよね♪
空中庭園の入り口を通過し、ついに屋上へ到着!
こちらが地上173m、360度オープンエアの「スカイ・ウォーク」です。
視界いっぱいに広がる大阪の景色と吹き抜ける風が気持ちいい!まさに空中散歩ですね♪

絶景「夕日スポット」と珍光景「ビルの中を通る高速道路」

ここからは景色のご紹介をします!
西側に見えるのは先ほど渡ってきた淀川、大阪湾。お天気がいい日には淡路島、明石海峡大橋、六甲山が一望できるそうです。
中でも2月・10月の年2回の数日のみ、“沈みゆく夕日を背にした明石海峡大橋”が見られるそうで、この時期になるとここでしか撮れない絶景を撮影しに来る方も多いのだとか。
私が行った日は、かすかに明石海峡大橋が見えましたよ♪目視で確認するには双眼鏡があったら良かったかも!?
続きまして、反対側から見える珍景色はこちら!
「ビルの中を通る高速道路」!!
「TKPゲートタワービル」の5~7階部分を阪神高速道路11号池田線の梅田出口へ向かう道路が通っているらしく、珍しいこの光景を見ようと「空中庭園展望台」へ訪れる外国人観光客も多いようです。
大都心ならではの不思議な光景ですね。
そして、こちらも忘れておりません!
ハート型の南京錠「ハートロック」が並ぶ「ルミデッキ」!
カラフルなハートたちがたくさん♪ここで愛を誓うなんてロマンティックですよね。
私は「黒トリュフの塩パン」に永遠の愛を誓ってきました(笑)!
40階にはハートロック率いる推し活グッズのコーナーや、他にも楽しいスポットがたくさん。
景色だけでなく梅田スカイビルこだわりのオリジナルコーヒーや、大阪ならではのクラフトビールを楽しめるカフェもありました!
梅田スカイビルがプリントされているクラフトビールも発見♪
絶景を見ながらビールは最高ですね♪
素晴らしい景色、夜景まで見ていたいところですが・・・
しぶしぶ帰りの空中エスカレーターへ向かうと、Vの字の橋が!
ビルの下から見えていた2本の橋は、上下の空中エスカレーターだったのですね。
見所が多すぎて1~2時間では回り切れませんでした。
というのも、ビルのあちらこちらに散りばめられたアート要素に加え、遊び心がたくさん詰まっている建物なので見出したら切りがない(笑)

梅田スカイビルを設計した建築家・原広司氏は「空中庭園」の設計を進めるうちに「飛び去った宇宙船の痕跡」だというイメージを強く抱くようになったそうで、イメージされた宇宙船のデザインを天井照明器具の模様にして表現しているのだとか。
照明一つとっても見所たくさん。「梅田スカイビル」は景色だけじゃない、五感をくすぐる要素がたくさん詰まった素敵なビルでした。

園子のひと言
大阪には片手では数え切れないほど訪れているのですが、来るたびに新たな魅力に気付かされます。
今回訪れた十三・梅田エリアは庶民的・都会的と異なる特色を持っていると思いきや、どちらも変わらない人情やおもてなしの心が溢れていました。

また、十三エリアには緑溢れる河川敷があり、梅田スカイビルの下には鎮守の森が広がっていました。どちらも大阪の中心部でありながら自然と共存する素敵なエリアですね。
美味しいパンと自然と都会が融合した旅を楽しむことができました♪

この記事のライター
ぱん結びStaff園子

昭和後期の世田谷生まれ。
実家がカフェで、ココアとサンドウィッチを主食として育つ。
お酒に合う程よい固さのドイツパンが好き。